思い通りにならないと怒るんです!
児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、特別支援学校、支援学級、福祉事業所を訪れて、一番よく聞く行動問題の原因は、「思いい通りにならないと、〇〇します」というセリフです。「『思い通りにならない』って、具体的に何ですか?」と職員に尋ねると、「好きな事ができないときです」とか「好きな事を止めなければならない時です」とか、「こだわっているルーティンを止めさせるときです」などという応答が返ってきます。「行動を強めないように、その後は、好きな事はさせないようにしています」と職員の応答が返ってくるので、「強化」のことは、よく知っていて、強化しないようにしているようです。
この場合の行動問題は、結果事象が伴っていないので強化されて起きているわけではないのですが、同じような状況で繰り返し起こっています。応用行動分析において、デュランドは行動の機能を4つに分類しています。物や活動による強化(行動問題の直後に好みの物や活動が提示される)、嫌悪刺激からの逃避(行動することで嫌悪刺激を避ける)、感覚刺激による強化(行動によって何らかの好ましい感覚刺激が生じる)、注意獲得(行動することで他者の反応が返ってくる)の4つですが、上記の行動パターンはこの4つに当てはまりません。
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