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R5.4.27(木)福岡市なごみ訪問

北九州市の小規模事業所の有志である、高村氏、酒井氏、村田氏とで、強度行動障害のある利用者を受け入れているグループホームのなごみを訪問しました。所在地は、福岡市早良区にあります。


案内と解説は、所長の本田氏にしてもらいました。先週訪問したか~むを参考にして建てられました。近いうちに敷地の近くに通所施設を建てる予定だそうです。まず建物を見学してから、法人理事長の野口先生も参加して協議に入りました。



高村氏:先日訪問した強行の人の在宅している家では、物が多くて本人は混乱しているのではないかと思った。タンスを倒すのを母親が止めると、母親を叩くということが起こっている。か~むやなごみの部屋はとてもシンプルにで必要最低限だった。保護者にどうアドバイスしたらいいか悩んでしまう。本人にとって在宅がいいのか、グループホームがいいのか?どっちが幸せだろう?

本田氏:住みやすい場所に準備するのがいいのではないか。なごみでは、テレビやベッドなど家具などを置いてみて本人に合うものをチョイスしている。


酒井氏:なごみの構造は、個室2人分を1ユニットとして、4ユニットで構成されて、職員が支援しやすいようになっている。

本田氏:夜間の職員は男女1人ずつ。日中は生活介護に通っている人もいるが、Nさんは行動援護を使って外出活動している。


今本:この建物を造るのにどのくらいの費用がかかっていますか。

野口先生:土地代が2千万円で、建物は1億6千万円です。10年前から構想していたが、なかなか人材が集まらないので、ようやく去年スタートした。じっくりと取り組める環境なので、本人を急かさず取り組める。行動分析して原因を探ることで、だんだん落ち着いてくる。これまでの環境では、原因がわからず対応に苦慮していたNさんも、3年くらいで落ち着いてきた。


村田氏:か~むは福岡市全体の人を対象としているが、結局、中で停滞してしまっている。その出口も、その都度検討しているが、最初から、受け入れる施設を登録制にしてはどうかと思う。


野口先生:か~むは、福岡市の強度行動障がいの人を受入ているが、残念ながら中で停滞してしまっている。社会がそういう人の支援に無関心でいることは、一種の社会的ネグレクトと言える。なごみは、か~むからの受け皿の1つとして、おおほり苑から集めた人材でスタートした。スタートの時にちょうど、本田施設長が大学院を終えて職を探しているときとタイミングが合って、採用することになった。なごみの利用は、短期入所からスタートして、スモールステップで移行できるようにしている。


酒井氏:民間の通常のグループホームでは、夜間は職員が1人だが、どういう人員配置なのか。


野口先生:か~むは、市の意向で始まっており、福岡市の補助が入っているので、手厚い人員配置ができる。しかし、市の補助があるということは、市のしがらみがあって自由に運営できない面もある。なごみは、民間なので私たちは、ある程度自由に運営できる。利用者1人に対して3人はつけるようにしている。単独事業では赤字であるが、法人全体でカバーしている。


高村氏:先日、強度行動障害の人の在宅の家庭訪問をしたが、父親は早朝勤務で母親は在宅の間、ひとりで頑張らざるを得ない状況だった。家庭生活の代替としてグループホーム方式は、有効だと思った。うちも利用者に思いやりがあって優しい性格の職員がいて、見守りで何とか支援している。でも、見ていると精神的にきつそうだ。職員も思いだけではダメで、やはり支援する上での専門知識は必要だと感じる。機能アセスメントなどは、どうやって身につけたらいいのか、本を読んで身につくものなのかと思う。これから、北九州市で強度行動障害の支援の仕組みを作っていく上でのアドバイスはないか。


野口先生:強度行動障害の人を受け入れる拠点となる場所を大きな法人に作れないか?働きかけ次第だと思うが。それから強度行動障害になる人は2タイプあると思う。1つは、重度の知的障害と自閉症の人で、もう1つは認知機能は高いが成育歴に問題があり精神を病んでしまったタイプ。後者は、リカバーするのにとても厄介。グループホームの部屋も、寝る空間と起きて活動できる空間は別にして2つにわけられるようにしておくのは重要だ。



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