聞き分けの良い大人でいることは良いことか②
- 今本繁
- 2018年4月13日
- 読了時間: 2分
さて実際にご夫婦で合意に達したことはというと・・・
まず、ご飯の間にテレビを消すというプランA案は、夫婦でお互いに合意が得られず却下されました。
プランB案は、お父さんと子どもの晩ご飯を食べる時間をずらすというものです。お父さんは、少し遅い時間に会社から帰宅するのですが、お母さんは子どもを待たせて一緒に食べるようにしていました。お父さんも、食べないで待ってないといけないというこだわりはありませんでしたので、子どもは早めに食べるということでテレビのチャンネルの問題はなくなりました。
それから母親への噛む行為についてですが、以前までお母さんは子どもが噛みにやってきてから抱っこをしていたそうです。これでは噛む行動が強化され、抱っこをする要求にもなっていました。またわざと母親の手を噛ませた後に子ども自身の手を噛ませて「痛いでしょ!」と伝えていました。もちろん、こういうやり方でも効果があれば構わないのですが、案の定うまくいっていませんでした。お母さんは、自分で痛いことがわかれば母親を噛まなくなるだろうという目論見でした。しかし、自閉症のお子さんは相手の気持ちを想像するというのが難しく、まだ3歳でもあるので難しい課題でした。
ある日、お母さんは子どもが噛むのを何とか避けていると子どもの方からあきらめて、「抱っこ」というので抱っこしてあげると噛まないでいられたと報告されました。お母さんは、試行錯誤で噛む行為を消去したのです。

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