原因を推定しないで対応すると・・・
- 今本繁
- 2018年1月27日
- 読了時間: 1分
最近、武藤崇先生(2011)のACTハンドブックを読み返していますが、そこにある学校の生徒の自傷行動に対する情緒的で心優しい先生の対応についての記述があります。
「ある発達障害の生徒が教室の壁に自らの頭を繰り返して打ちつけるという自傷行動を生起させると、必ず先生のうち誰かが『ストレスが溜まっているのね、大丈夫よ』と言って肩をさするという対応をとっていた。そうすると、その生徒は、すぐに自傷行動を止め、先生に促されて席に着く。しかし、その先生が他の生徒の対応に追われ、その場を離れると、先ほど自傷行動をしていた生徒は再び自傷を始めるようになった (ACTハンドブック, 23p) 。」
この生徒さんの行動の機能は、注意獲得であることがわかると思います。ですからこの先生はこの生徒さんの自傷行動を強化していることになります。この先生は、思いやりのある優しい先生だということはわかるのですが、生徒の行動を強化してしまっていることに気が付いていません。
ですから、どんな行動上の問題に対処する上でも、まず機能アセスメントやABC分析を行って行動の原因を探ることが大切なのです。
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