無視だけをするのでは注意獲得行動は消去できない
- 今本繁
- 2018年1月17日
- 読了時間: 2分
先日は、佐賀県西部発達障害者支援センターの5回シリーズの研修会最終日でした。今までのおさらいのあと、よろず相談を受けました。その中で小1の方ディに通っている子どもの注意獲得行動を無くすことについて質問がありました。最初 は壁叩きなどをして注意獲得していたので、職員と打ち合わせしてみんなで無視をしたら、壁叩きはなくなったそうです。でも新たに他児のマスクを取ったり、ズボンを下ろす行動が出はじめたので無視しきれなくなったのでどうしたら良いかという相談を受けました。
注意獲得行動は、人からの注目で強化されているので”無視する”という対応が取られることが多いのですが、無視を続けると”消去バースト”というエスカレートした反応が生じます。この事例のように他児にちょっかいをかける行動は消去バーストで生じたのではないかというのが私の推測です。そういう行動は、無視し続けることができなくなって、止めに入る、介入してしまわざるを得ないと思います。この止めに入るという我々の行為が注意獲得として機能してしまい、この他児にちょっかいをかけるという新たな行動が強化され維持されるということになります。
これは不幸な行動の発展につながります。ですから消去は単独で行わない方が良く、強化とペアで行うべきなのです。不適切な行動以外のあらゆる行動に注意を向けるようにします。これを他行動分化強化といいます。
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