物理的構造化 vs. 視覚的構造化
- 今本繁
- 2017年5月18日
- 読了時間: 2分
私はたまにスーパーに買い物に行くことがあります。買う物もほぼ決まっているのでイメージ通りにいつものコーナーを曲がって商品棚を見てみると・・・「な、な、な、ない!」。ちょっと戸惑って天井からつり下がっている商品案内表示を見てみると、いつもと違う看板がかかっています。「売り場の模様替えをしたんだ!なんてこった!」と内心思いながら、看板の表示を見渡してみましたがよくわかりません。そこで近くいる店員さんに聞きました。「黒ゴマペーストはどこにありますか?」
場所の変更に弱い自閉症の人には構造化の支援で言われている物理的構造化って活動と場所の1対1対応によって落ち着いて活動の自発を促す支援を行います。様々な都合上場所の設定を変えなければならないことが生じます。ある入所施設では建物をリフォームすることになり、利用者が帰省してる間にせっせと綺麗にして壁の穴や剥がれた壁紙も一新したのですが、その利用者が戻ってこられた時に大混乱を示したそうです。その人は自閉症で場所や位置のこだわりが強くちょっとした変化にも不安を示すタイプだったそうです。私がスーパーで経験したことととは比べられないでしょうが、なんとなく気持ちがわかる気がします。
ではこのように環境を変えなければならない状況になったときにどうすれば良いのか?スーパーの例でいうと案内表示を変える、つまり視覚的構造化を使うことになるのだと思います。私は頻繁にスーパーに買い物に行かないので、たまたま行ったときに売り場の模様替えに遭遇しました。もうひとつ必要なのは「予告」でしょうか。あまりに変化が弱い人に対しては漸進的な変更を行うことだと思います。
でも視覚的構造化に応じられるようになるためには本人が視覚的指示に応じられるようになっていなければなりません。何かスキルを教える療育の必要性を感じますね。

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