体罰? vs. 褒めて育てる?
これまでも教育論争の中でよく議論されることで、先日も前者の立場で実践されている人とギャラリーとの討論を一部みましたが、お互いに相手の真意を汲み取れないまま、議論が噛み合ってないようでした。また今の世相では前者は非常に部が悪いようです。...
手順書と違う
ある児童発達の事業所で手洗いに時間のかかる子どもがいました。その子は、手順書をよく見てその通りに洗っているのですが、どうも納得がいかないようです。その子に聞いてみると「なかなか緑が出てこない」と言います。よく見ると手順書の石鹸は緑なのに、実際に置いているポンプ式の石鹸は白でした。
台に登るのを止めさせる
幼児さんが台に登るのをどうやって止めさせるかということに関して、支援者間で話しています。もちろん体罰や強い叱責は、使えないので、それ以外で行動をやめさせるにはどうしたらいいかについて話し合っていました。 元幼稚園教諭の人は「子どもが台に上がったらすぐに目の前で手を叩いて大き...
聞き分けの良い大人でいることは良いことか②
さて実際にご夫婦で合意に達したことはというと・・・ まず、ご飯の間にテレビを消すというプランA案は、夫婦でお互いに合意が得られず却下されました。 プランB案は、お父さんと子どもの晩ご飯を食べる時間をずらすというものです。お父さんは、少し遅い時間に会社から帰宅するのですが、お...
聞き分けの良い大人でいることはいいことか?
あるご家庭のお父さんは、ご飯の間はニュースを見ることに決めています。その家には3歳の知的遅れのない自閉症のお子さんがいて、ご飯の時は撮り貯めておいた子ども番組のビデオを観たがりました。お父さんはご飯の間は絶対にニュース番組を見るというルーチンを変えたくないので、子どもはいつ...
自制心と幸せについて
セルフコントロール(自制心)について行動理論では、遅延の少ない小さな強化子と、遅延の長い大きな強化子間の選択行動のうち、後者の行動を選ぶことと言っています。反対に前者の行動を選ぶことを衝動性と言います。衝動性の問題を簡単に言うと“目先の小さな利益にとらわれる(あるいは小さな...
親が子どもに言い聞かせるように叱責すると・・・②
Aさんが、わざと間違ったことをするという宣言をして実際に実行する行動の要因は他にもありました。ある日、家にハンカチを忘れてきたことがあって、一日中、それを気にすることがあって、その日は、その言動が頻発していたそうです。その場合は、不安を解消してあげることが必要になります。...
親が子どもに言い聞かせるように叱責すると・・・①
先日、成人の生活介護施設に行って職員の方と行動問題の事例について検討しました。20代の自閉症の男性利用者Aさんは、職員の目の前で洗剤を口にして「洗剤飲む?」と疑問形で宣言し実際に飲もうとするそうです。 職員の方が考えた対応法は、まず①洗剤を隠すこと、②洗剤を飲むことは良くな...
顎を叩く自傷のある成人女性
対応方法を考える前に行動の「機能」を知る必要があります。機能がわからなければ、アセスメントとしてのABC分析の出番ですが、だいたいの予測は職員の方に質問をすればわかるので聞いてみました。するとAさんは職員の様子を伺いながら顎を叩いているとのことでした。「これは①注意引きという機能
子どもの生活と大人の生活の違いとは?
岩国にある成人の生活介護施設のコンサルテーションをしている時に、ある職員から利用者Cさんの支援について質問がありました。 Cさんは生活介護の事業所に所属していますが、作業能力が高く、就労系の事業所に移行できるのではないかと職員は考えていました。保護者もその意向を持っておられ...