

行動分析学は動物っぽくて嫌だ!
行動が生じるのはなぜか?真っ暗な部屋で電気をつけると部屋が明るくなります。行動によって環境が好ましく変化します。個体にとって好ましい環境変化を生じさせる行動は、その後も続けて起こります。これを強化の原理と言います。行動分析学は行動と環境の相互作用を研究する学問です。自閉症や...


行動モーメンタム
行動モーメンタムというのは、行動分析家のNevinらが1980年代に提唱した行動の概念です。行動の変化抵抗と物理学のニュートンが提唱した慣性の法則、つまり質量のある物質に力を加えた時の速度の変化抵抗との類似性から生まれたものです。行動モーメンタムというのは、行動の変化のしに...


調子の良し悪しと気圧変動の関係
今週は青森県の八戸市の高校生A君と地元北九州市の小学生B君の支援についてコンサルテーションに行って参りました。2人の生徒さんの行動をABC分析してみても、人の対応や環境要因によらない、要因のよくわからないで突然おこっている自傷や他害がありました。突然おこる行動問題の要因とし...


自閉症スペクトラム児への車内での行動問題に対する阻止の随伴性を応用した視覚的支援教材の効果
問題と目的:注意引きの機能を持つ行動問題への介入として、消去の手続きを取ると消去バーストによって、行動が一時的に悪化したり、悪化した行動をさらに強化したりする危険がある。本研究では、好子出現の阻止の随伴性を応用した視覚的支援教材(カウントダウントークンボード)を作成して母親...


物理的構造化 vs. 視覚的構造化
私はたまにスーパーに買い物に行くことがあります。買う物もほぼ決まっているのでイメージ通りにいつものコーナーを曲がって商品棚を見てみると・・・「な、な、な、ない!」。ちょっと戸惑って天井からつり下がっている商品案内表示を見てみると、いつもと違う看板がかかっています。「売り場の...


才能開発教育と発達障がい
先日は、山口県宇部市であった植松努氏の講演会に行っていました。池井戸潤さんの小説「下町ロケット」のモデルと言われる人でTEDのプレゼンでご存知の方もいらっしゃるでしょう。 日本で初めて民間のロケット会社を始めた会社の社長であり、講演会は名言の宝庫でした。...


学習療法
発達障がいの支援に行動分析学的な支援アプローチが有効であるということが、ようやく日本でも浸透しつつあります。行動分析学自体は1つの学問体系として確立されていますが、実際の支援アプローチは療法家の数ほどたくさんの考え方、やり方があります。私が以前、属していた組織の支援アプロー...


遊びながら自然に行動を良い方向に向けてもらうには?
放課後デイサービスに新年度やってくるお子さんがいる中で多動で活発すぎて、どうにも行動が落ち着かない、危険な行為が多い子もいると思います。スタッフの方々は、そこで頭を悩ますわけですが、どうしたらいいでしょうか。 ある施設ではこのように対応していました。小学校1年生のお子さんが...


小学校通常学級1年女児への介入
最新の行動分析学研究をパラパラと読んでいます。固い科学雑誌で大学での実験研究から応用まで幅広い内容が載っています。最近は、現場の実践研究が増えて実践家に役立つ内容が豊富になってきた印象です。その中で通常学級での取り組みである庭山・松美(2017)行動分析学研究31, 1,...

環境の構造化は人ごとに成長に合わせて変化する
先日、自閉症支援に熱心な職員さんと話す機会がありました。彼女は元の職場を離れ自閉症の方への構造化による指導を取り入れている幼児と学童の事業所に最近入ったばかりなのですが、どうも活動場所ごとの境界が全て段ボールや衝立で設定されていて迷路のようなたこ部屋になっているそうです。年...