
顎を叩く自傷のある成人女性
対応方法を考える前に行動の「機能」を知る必要があります。機能がわからなければ、アセスメントとしてのABC分析の出番ですが、だいたいの予測は職員の方に質問をすればわかるので聞いてみました。するとAさんは職員の様子を伺いながら顎を叩いているとのことでした。「これは①注意引きという機能


子どもの生活と大人の生活の違いとは?
岩国にある成人の生活介護施設のコンサルテーションをしている時に、ある職員から利用者Cさんの支援について質問がありました。 Cさんは生活介護の事業所に所属していますが、作業能力が高く、就労系の事業所に移行できるのではないかと職員は考えていました。保護者もその意向を持っておられ...
原因を推定しないで対応すると・・・
最近、武藤崇先生(2011)のACTハンドブックを読み返していますが、そこにある学校の生徒の自傷行動に対する情緒的で心優しい先生の対応についての記述があります。 「ある発達障害の生徒が教室の壁に自らの頭を繰り返して打ちつけるという自傷行動を生起させると、必ず先生のうち誰かが...
障害だから行動は変わらないのか?
先日、ある特例子会社の就労支援現場でのコンサルテーションに伺った際に、会社の責任者の人と話す機会がありました。会社では役員をされているので、これまで奥の机に座っておられて挨拶以外にあまりお話する機会がなかったのですが、幾つかあるセンターの所長や職員に欠員が出て現場に出てこら...
無視だけをするのでは注意獲得行動は消去できない
先日は、佐賀県西部発達障害者支援センターの5回シリーズの研修会最終日でした。今までのおさらいのあと、よろず相談を受けました。その中で小1の方ディに通っている子どもの注意獲得行動を無くすことについて質問がありました。最初 は壁叩きなどをして注意獲得していたので、職員と打ち合わ...


意思決定支援 厚労省ガイドライン
新年明けましておめでとうございます。先日、新年の挨拶に広島の実家に帰りまして、みんなでご馳走をいただく時に飼っている犬をゲージ入れようとしたら手を噛まれてしまいました。少し怪我をしましたが、彼の「その場に一緒にいたい」という意思を無視したために起こった災難ではないかと反省し...
異文化交流研修
昨日はある都市の保育課主催の発達障害のお子さんに対応する技量を身に付けるための保育士研修の全体会がありました。年度の初めに基礎知識に関する座学の研修を各保育所から選抜された保育士1名ずつと任意に参加希望の方に対して行い、そのあと保育所を回ってコンサルテーションを行います。す...

感情の罠と方法論の罠
先日は、家族と行動障害の当事者の各支援機関のメンバーが集まって支援会議を行いました。ある支援の手続きの一つにレスポンスコストがあったのですが、これが家族の方にはどうもしっくり来ないようでした。レスポンスコストとは、当事者の方が、不適切な行動をした直後に好子を取り去ることで不...

つば吐きと学校のパワーアップ
先日、山口の研修で放デイのスタッフから支援学校小学部のお子さんの唾吐き行動をなんとか無くしたいという相談を受けました。行動分析学では行動を「型」ではなく「機能」で捉えることが重要なので、あらゆる情報から考えて、主な機能は注意獲得行動ということがわかりました。学校とも情報共有...


山口県の入所施設職員研修会で研修
12月13-14日は山口県の施設研修会で講師を務めました。13日(水)の初日は、行動の理解のためのABC分析と対処法についての講義を行いました。初めて行動分析学に接する人には少々難しかったようです。夜の懇親会では、各施設の施設長と職員が一同に会しての食事会、懇親会に参加しま...