原因を推定しないで対応すると・・・
最近、武藤崇先生(2011)のACTハンドブックを読み返していますが、そこにある学校の生徒の自傷行動に対する情緒的で心優しい先生の対応についての記述があります。 「ある発達障害の生徒が教室の壁に自らの頭を繰り返して打ちつけるという自傷行動を生起させると、必ず先生のうち誰かが...
無視だけをするのでは注意獲得行動は消去できない
先日は、佐賀県西部発達障害者支援センターの5回シリーズの研修会最終日でした。今までのおさらいのあと、よろず相談を受けました。その中で小1の方ディに通っている子どもの注意獲得行動を無くすことについて質問がありました。最初 は壁叩きなどをして注意獲得していたので、職員と打ち合わ...


意思決定支援 厚労省ガイドライン
新年明けましておめでとうございます。先日、新年の挨拶に広島の実家に帰りまして、みんなでご馳走をいただく時に飼っている犬をゲージ入れようとしたら手を噛まれてしまいました。少し怪我をしましたが、彼の「その場に一緒にいたい」という意思を無視したために起こった災難ではないかと反省し...


日本はチームワークがいいのか?
日本は世界的にもチームワークが良い民族でそれが日本の優れた特質の1つだと言われています。尊敬するi-PS細胞で有名な山中教授も「日本人の技術者は間違いなく世界一です。器用さ、勤勉さ、創意工夫、チームで取り組む努力など、研究者として重要な素養を備えています。現在は米国にも研究...


最高の人生の見つけ方
邦名は「最高の人生の見つけ方」となっていますが、オリジナルはThe Bucket Listで棺桶に入る前にやりたいことのリストということを映画の中でモーガン・フリーマン演じる主人公の一人が語っていました。がんの末期患者として同じ病室になった自動車整備工のカーター(モーガン)...


恋愛小説家 As Good as It Gets
先日久しぶりに映画を借りて観ました。ジャック・ニコルソンは好きな俳優の一人なので何となく勧められた映画を観たのですが、なかなかの秀逸作です。冒頭から主人公のシニカルな暴言の数々やコミカルな演技に引き込まれ、最後まであっという間に時間が過ぎていきました。主人公は潔癖症でもあり...


自発的代替コミュニケーションを教える最初の一歩
絵カードを使った意思表示の代替法を子どもに指導する最初に大事なことは”タイミングを逃さない”ということです。支援者の多くは、なぜだか”絵カード”の方を大事なもののように感じてしまうのか、初期の段階で絵カードに注目させ「これを渡してね」みたいな説明をしてしまうのです。自発的コ...


どうせ無理と思っている君へ
下町ロケットのモデルである植松電機の植松さんの講演会の話を以前載せましたが、さっそく図書館で本を借りて読んでみました。読み始めると一気に読めるほどの内容と分量です。大人も子どもも何となく閉塞感のある雰囲気が世の中に充満していますが、植松さんの常識にとらわれない生き方と処方箋...


行動分析学は動物っぽくて嫌だ!
行動が生じるのはなぜか?真っ暗な部屋で電気をつけると部屋が明るくなります。行動によって環境が好ましく変化します。個体にとって好ましい環境変化を生じさせる行動は、その後も続けて起こります。これを強化の原理と言います。行動分析学は行動と環境の相互作用を研究する学問です。自閉症や...


行動モーメンタム
行動モーメンタムというのは、行動分析家のNevinらが1980年代に提唱した行動の概念です。行動の変化抵抗と物理学のニュートンが提唱した慣性の法則、つまり質量のある物質に力を加えた時の速度の変化抵抗との類似性から生まれたものです。行動モーメンタムというのは、行動の変化のしに...