電子マネー・仮想通貨と発達障がい
時代も変わり、現金でのやり取りから電子マネー、はたまた仮想通貨でのやり取りに変わってきました。私は、仮想通貨はまだ使っていませんが、電子マネーは交通系カードを始めよく使っていますし、大変便利です。先日も某事業所の居宅支援において、買い物はできるけれども、紙幣でのやり取りしか...


周りに害を与える言動や考えには異を唱える
発達障害児施設に通っている自閉症のC君は、ある日、帰る時に施設にある石鹸液をボトルごと持って帰ろうとしました。C君は、一度決めたことは頑として受け付けず、大癇癪を起してしまいます。お母さんの説得には、なかなか応じません。そこでお母さんは、車にあった芳香剤を取り出し、「これと...


ガミガミ母さんとおだやか母さん
ある児童発達支援センターに通うA君のお母さんは、A君のことを常にガミガミ叱っています。一方、B君のお母さんは、B君に時折注意を与えますが、常にガミガミ怒っているわけではなく、良く出来た時は褒めたり、一貫しておだやかに接することが多いお母さんです。A君のお母さんが他のお母さん...

仮想通貨とトークンエコノミー
発達障がい児者の支援の分野で私たちになじみのあるトークンエコノミーですが、日常生活の身近な例として店舗で出しているポイントカードなどがあります。さらに近年は、仮想通貨なるものもどうやらトークンエコノミーのようだと言われていて、私たちの生活で使われている貨幣経済もトークンと言...


二語文を理解するイルカたち
9月の頭、子どもたちの夏休み最後の週末は、北九州の自閉症協会のバスハイクにご一緒させていただきました。一日目は、ハウステンボスでの周遊でしたが、豪雨とバッティングして大変でした。午後の遅い時間にようやく雨も小降りになりましたが・・・。夜はロボットが受付をしている変なホテルに...


審判への暴言は誘発行動
先日は、テニスの世界4大メジャー大会の1つ全米テニストーナメントで、初めて日本国籍の先週が優勝するという快挙が報道されました。一方で対戦相手の試合中の言動には、がっかりしました。 対戦相手のセリーナ選手は、審判にルール違反を指摘されて逆上して、テニスラケットを破壊し、さらに...
昔、構造化を学んだ人が陥りやすい罠
私の自閉症支援の学問的背景は、大学院で初めて応用行動分析を学び、次にノースカロライナ州のTEACCHセンターで学んだことが元になっています。今、日本でもTEACCHで開発された「構造化による指導」が主にテクニックとして広まっていると思います。ただ、この構造化も伝言ゲームのよ...

刺激のない環境が良いとは限らない
ある知的に重度の自閉症の中学生は、 自立課題をしているときに具材を持って机に何度も打ち付ける常同行動が出始めて、なかなか課題が進まないということを聞きました。パズルをやっているビデオを観させてもらいましたが、確かに時々ピースを机に打ち付けていますが、最後まで完成させていまし...

好子(強化子)をコントロールする
先日、インターネットばかりして教師が提示する学習活動を拒否する通常学級の特別支援学級にいる小6の男児の相談を受けました。教師の話を聞き、教室での様子を観察すると、その生徒は教室にやってくると自分でノートパソコンを開き電源を入れてインターネットを見ています。教師が学習プリント...


行動モーメンタム2
去年の7月8日の記事で「行動モーメンタム」という概念を紹介しました。行動モーメンタムというのは、行動分析家のNevinらが1980年代に提唱したもので行動の変化のしにくさ(変化抵抗)を表します。発達障がい児が他者からの指示に従わない行動(非応諾行動)も変化抵抗と言えるもので...